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シリーズ.木造か鉄骨造か?第7弾.木造住宅についての考察.

 さて,昨日は鉄骨住宅についての考察を書きました.批判的な展開になったのですが,イコール鉄骨住宅がダメだと言うことではないのです.まだまだ,発展途上のこともあるので,建築計画に注意するべきことが,歴史的背景から見えてきたと思います.

 あらためてまとめると,鉄骨住宅は住宅として優良な建材として鉄が選ばれたのではなく,時代背景から鉄を使用することが前提に作られた住宅であるということです.それゆえに,住宅として満足なレベルに達するにはさまざまな改良の必要もあったのです.今,鉄骨住宅を建てたいと思うなら,どういった改良が施されているかが,チェックポイントになるわけです.

 ところで,そんな癖のある鉄骨住宅より木造住宅の方が良いのでは?と二元論的に考えてしまいます.これは,とても危険な展開なので,ここは公平に,木造住宅についても歴史を振り返って見ましょう.

 さて,木造住宅の登場ですが,鉄骨住宅に比べ,はるかに古いです.人が何らかの住宅(棲家と言った方が良いか?)を作り始めたときから,木を使っています.それ以降,徐々に現在の家の形へと発達していきます.この発達の過程も家づくりを考える上で興味深いものがあるのですが,長くなるので別の機会にしましょう.

 ところで,なぜ家づくりに木を選んだのか?まず第一条件として豊富にあったこと.次に加工しやすかったことが考えられます.人が作り出したものでは,家以外にも木製品はたくさんあります.しかし,その中でもっとも材料を必要とするのは住居でした.その土地にある豊富な材料を家づくりに使用することは世界共通と言えます.

 幸運なことに木材は家づくりに適した材料でしたが,燃えやすいという欠点をもっていました.その後,瓦を屋根に使う,外壁を土で覆うなど,建物の不燃化に努めます.

 こうして,不燃化に努力したものの,その弱点は第二次世界大戦で露見します.アメリカは日本の家を調査した結果,木と紙でできた燃えやすい家との情報を得ます.爆弾よりも効率の良い焼夷弾を開発します.この経験は戦後に建物の不燃化を推進する政策をもたらしました.

 これをうけて,木造住宅の外壁はモルタルで覆うことが一般化しました.その結果,木造住宅が腐りやすいという弊害をもたらしたのです.それまでは,木部が剥き出しで乾燥状態を維持していたため長持ちしていました.耐火性と引き換えに耐久性を失う結果になりました.

 そこで考え出したことは,木材に防腐剤を塗るという方法です.同時に住宅の間取りにも変化が起こります.台所,便所,風呂といった水を扱う場所が次々に住居内に組み込まれるようになりました.とくに,風呂を住宅に設置する行為は致命的に建物を腐らせることになりました.

 そう,よく木造の長寿命を説明する引き合いに古いお寺が出されますが,そういった寺の本堂や塔の柱は剥き出しで,水廻りは存在しません.昔の人はそれをよく知っていました.台所は土間にあり,排水がしやすいように工夫し,便所や風呂は別棟にありました.便利さを追求した結果,木造住宅の耐久性は著しく低下したのです.

 それを改良しようとした防腐剤はシックハウスをもたらします.

 さらに,快適を追求した住宅の高気密高断熱化は,建物の腐朽とシックハウスという近代住宅の問題点をいっそう強める結果になりました.

 無論,この問題点も解決の道は示されてはいます.

 注意すべきは,始めに触れたように,木材はとても加工しやすい特長を持っています.このことは,裏を返せば特に専門的技術や知識を必要とせずに住宅を作れることも意味します.

 ちょっと無理やりかもしれませんが,シリーズの命題にもどって比較すればこうなります.

 木造は家づくりに適した材料であるため,それを扱う業者も多く,その品質は一定水準にあると言えない.

 鉄骨造は家づくりに適さない材料であるため,それを扱う業者は限られ,その品質は一定水準にある言える.

 さあ,この結果を踏まえてあなたなら,どちらを選びますか?と言うことになるのでしょうが….ほとんどの木造住宅が小規模な多数の工務店によって建てられ,一方の鉄骨住宅は大手ハウスメーカーのトップ,準トップの2社によって独占的に建てられている現実を見れば,おわかりいただけるかと思います.

 言葉が過ぎるかもしれませんが,あなたに家づくりの知識があるか,または勉強しようと言う意思があるなら,こだわりを持って木造住宅を建てるのがよろしいと思います.特に知識もなく,勉強する気もなければ,鉄骨住宅を建てるのが無難だろうと言うことです.

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