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庇講その3.

 このところ庇について,自由に話をさせて頂いていますが,そもそも庇ってなんでしょう?

 まあ,日除け,雨除けといった目的で窓の上に取り付けられた,片持ちの小さな屋根とでも言えば良いのでしょうか.屋根とはまた違うかな?

 でも,私の知るところ,お寺の庇などは,一見して屋根のように大きなものであったり,屋根の一部であったりします.構造上,明確な区分をしなければ,全て屋根に見えますね.

 その目的は,主たる柱が外側に倒れるのを防ぐように,荷重を内向きに掛けるためなのではないかと思っています.

 また,軒の出を深く取る事で,直射日光や雨が内部に侵入するのを防ぐこともできる.どちらが主たる目的かはわかりませんが,結果として両立して,都合が良かったのだと思われます.

 まあ,日本建築には長い間,ガラスと言うものが存在せずに,紙を使っていたわけですから,雨に濡れないような工夫が必要だったわけです.

 ガラス窓が導入されても,下屋を取り,軒の出を深く取る風習は残っていたようですが,だんだんと都市部に住宅が必要となり,土地事情も悪くなると,総二階と言う建て方が一般的になりました.

 合わせて,軒の出や庇を深く突き出すことも不利になってきたのでしょう.できる限り,敷地一杯に家を建てたいわけです.

 おそらくこのような都市部の住宅事情では日射をコントロールする必要よりも,日射を確保することに重点が置かれますから,庇の意味も薄れるわけです.外壁の工事に足場を建てる際も,狭い隣地との隙間では,庇が邪魔になります.

 こうなると,庇を付けていた家も,必要性というよりは,慣例的に付けているに過ぎず,不要を通り越して,邪魔物になります.

 必ずしもこういった,都市部の住宅事情が全国的に通用するものではないのですが,事例の件数だけを取れば,多勢になります.

 まして,全国展開しているハウスメーカーのように,画一化した仕様で大量販売をして利益を得ようとするならば,地方のここの事情は無視されます.しかも,庇を取り付ける個々の工費以外に,外壁の工事費,足場の組み方や諸工事の手間と言うか煩わしさ等々を考えれば,庇不要論が成立したのでしょう.

 そう,ここに,昨今の庇事情=住宅事情と言う図式が成立します.

 庇が無い家=悪い家とは言えませんが,庇が無い家はには,何か引っ掛かるものが私にはあるのです.

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